「SOROSI」、韓国の過去と現在をつなぐ－－ハングルや風景画の美しさを投影するリビングブランド

日常生活に、落ち着きある韓国の雑貨を取り入れたい。そんな方にぴったりのブランドがあります。

SOROSI（ソロシ）は、韓国発のリビングブランド。ブランド名の「ソロシ」は韓国語で無傷（触れないままで軸が変わらない、完全な状態）という意味。韓国における歴史的文化を最大限に活かしたアイテムが並び、メインアイテムの食器のほか、エプロン、トートバッグ、そしてクッションやランプなどのインテリアも揃います。

代表の想いとコンセプト

代表のキム・ソンヨンは、自身がデザイナー。2015年、ハングルを利用したアイデアで競うコンテスト「ハングル創意アイデア公募展」での受賞をきっかけに、これまで温めていたブランド案を具体化することに。ブランドのローンチを準備しながら、2016年に本格的に陶器制作活動を開始。それ以前は、陶器だけでなく、ウェブデザイン、ゲームデザイン、製品デザインなど、さまざまな分野で活躍してきました。

「どうして、韓国の文化遺産を活用したリビング製品が存在しないのか？」

代表がずっと抱いてきたのは、「韓国の文化を活かしたリビングアイテムがないのはなぜか？アルファベットを活用した商品は多いのに、なぜ機能的かつ形が美しいハングルを活かしたものはないのか？」という疑問。以前、ヨーロッパの有名陶磁器ブランドであるロイヤルコペンハーゲンやウェッジウッドが、韓国料理をターゲットにしたコレクションや東洋特有のデザインを融合させる商品を発表し、韓国市場が浸食されている危機感をおぼえたといいます。

その疑問や危機感を原動力に、本格的にブランドを立ち上げることを決意。SOROSIを始めることになりました。

伝統に偏りすぎて古くささを与えないように、多様な年齢層が実生活で快適に使えるような製品を作ること、過去と現在をつなぐ要素をアイテムに落とし込むことが最大の目標だそう。

古き良き伝統を現代的な視点で解釈し、制作されるアイテムたちを詳しく見てみましょう。

SOROSIのアイテム紹介

SOROSIが目指すのは、モダンさを取り入れながら、古くからある文化価値を継承すること。未来にも過去にもウェートを置く、そのバランスをとるために必要な緊張感からインスピレーションを受け、「時代のニーズに合わせた伝統」を模索しつづけます。

そんなSOROSIが販売する、ハングルを取り入れたハングルシリーズはじめ、朝鮮時代の風景画を現代的に取り入れた山水画シリーズなど、人気商品をご紹介。

●ハングルシリーズ

SOROSIの代表的ラインのひとつがハングルシリーズ。

ハングルは朝鮮時代1443年に世宗大王が作った文字のこと。SOROSIは、ハングルにある14の子音を活用し、アイテムに落とし込みました。有名食器ブランドのロイヤルコペンハーゲンやマイセンも用いる、アンダーグレイズという超高温で焼成する絵付け方法を採用。

繊細で美しい色使いを楽しむことができます。

●山水画シリーズ

韓国の山水画をデザインに取り入れたシリーズ。朝鮮時代に登場した身近な自然を題材とした絵画のことで、山水、木、岩など自然の美しさを表現します。

食器に反映された山水画のシンプルだけれど趣あるイラストは、日常に溶け込みやすい韓国アイテムといえそうです。

●ジョガクボシリーズ

ジョガクボとは、韓国の伝統衣装ハンボクの切れ端をつなぎ合わせて作られる伝統的なパッチワークのこと。

ハンボクらしい鮮やかな色使いで施されたパターンが目を惹きます。

どれも個性的なのに、わたしたちの生活に自然に溶け込むユニークなアイテムたち。自然であることと個性的であること、過去と現在、相反するようだけれど、それらの共存を叶えてみせるのがSOROSIです。

韓国の歴史的名所である景福宮やハングル博物館、国立博物館などにも出店しているSOROSI。現代の生活の形に焦点を置きつつ韓国文化のレガシーを継承するーー美しく、落ち着いたライフスタイルを演出します。